病院へ。そして病院へ。
目覚めた。生きてた。
いつもなら当たり前なんだけど、ちょっと初めての感覚。
昨日調べておいた病院へ向かう。
いつものクリニックの方がカルテもあるけれど、ちょっとそこまで行くのは体が持たない気がしたし、
総合病院の方がいいだろうと、家から500メートルくらいのコンパクトな総合病院へ
・・・行こうとしたけど、うまく歩けない。
50メートル歩くのがやっと。貧血が相当悪化してる。
(あとになって分かったのだけれどこの時のHb値は5、と極度の貧血だったらしい)
何回か休憩しつつも、どうにか病院に到着。診察カードをよろよろ記入。
かなりしんどい。座っているのもちょっとつらい。血圧も低いんだろうな、これは。
本日の婦人科は、おいくつでしょう・・・という感じのおじいちゃん。
大丈夫かな・・・まず何よりも貧血の度合いを見て欲しいな・・・と思いながら診察台へ。
やっぱりポリープが大きくなって、そこから出血しているらしい。
しかしこのおじいちゃん先生、みょーにやることがいちいち痛い。
「血を止めたから、しばらく様子を見ましょう、診察台を降ろしますよ」
と言われて診察台が動いた瞬間、なにやら一斉に血の気が引いた。
「なんか変なので、止めてください」
と言ったけれど、「もう大丈夫だから」と言われ、次の瞬間、意識がなかった。
名前を何度も呼ばれて目が覚める。気が付いたら床の上。どうも診察中に気を失ったらしい。
「大丈夫ですか?」「名前を言えますか?」
はい。意識はしっかりしてますけど・・・お腹がびっくりするくらい痛い。
てゆうか私パンツまだ履いてないよー。
看護婦さんや先生がいっぱいばたばたしてて血圧を測ったり点滴をしたり・・・私はとりあえず痛がるのみ。
大学病院と救急に連絡して搬送して!と、お医者さんの声。
ああ、うっかり診察中に気を失ったもんだから大学病院に搬送されちゃうのか・・・
ストレッチャーが来て乗せられる。どうにかパンツをゲット。
搬送の前にお腹が痛い中、レントゲンと血液検査。
レントゲンてストレッチャーに乗ったままでも受けられるのね。
救急車が来るまで、救急外来のようなところで待機。
ひたすらお腹が痛く、かつ体温がどんどん下がる。
35度とか、平熱の高い私は見たことないんだけど。
血圧も20いくつの/50いくつだとかあまり体験したことのない領域。
不安に思う中、若い、そしてかわいい看護婦さんがずっと付いててくれるのがちょっと安心。
今から大学病院に行くので誰か来て貰ってくださいとのこと。
親は遠くの実家だし、お願いして会社に連絡をして貰う。
明日のプレゼン、私は出席できるんだろうか・・・・
救急車に乗せらる頃には腹痛も治まった。近くの大学病院に搬送される。
会社の人が心配して大学病院で待っててくれていた。
しかし、話すヒマもなく私は診察室へ。
さっきの病院とはうってかわってきれいで明るい診察室・・・
に、なんか10人くらい人がいるんですけど。
「落ち着いたら診察しましょうね。もう大丈夫だから」
ありがとうございます。でも、この人の多さはなかなか落ち着かないです
・・・どうにか脈拍が安定したところで診察へ。
さっきがさっきだったのでびくびくしてたけど全然痛くない。
30分ほどで診察が終わり、そのままストレッチャーで病室へ。
「こちらでしばらくお待ち下さいね」
・・・待つ?待ったら、今日帰れるのかな?
寝転がっていると看護婦さん、これまたカワイイ看護婦さんが登場。
ものすごく気遣ってくれつつ、さまざまな書類を説明してくれた。
入院の手引き、診療計画表・・・入院?
「今日いろいろ検査して、明日手術することになりました。1週間は入院して貰います」
!
今日帰れるどころの話じゃない。
入院ー???手術ー?????
帰れないんですかね、という質問に看護婦さんは困った顔をして、
家に帰れる容態ではないとのこと。点滴も前の病院からいろいろつながれている。3本目くらい?
腹をくくって会社の人に入院準備をお願いする。
でも1週間で帰れると、思っていた。このときは。
歩けないだろうから、と初めての車椅子でMRI、レントゲン、心電図、肺活量、の検査めぐり。
肺活量が少なすぎると何度も検査。しかし貧血だしもう無理です。さらに点滴中なんです。
肺活量少なかったらなんか問題なんすかねえ?
病室に戻ると手術について、担当医師からの説明があった。
私の筋腫は子宮口付近にあり、出血原因になっているということ。
明日行うのは子宮筋腫の分娩切除で、内視鏡を使ってレーザーメスなどで切除するだけなの手術というほど大した物ではないこと。
筋腫そのものが良性かどうかは、切除してみないと分からないこと。
良性でなかった場合は、子宮の全摘出を行う可能性もあるけれど、子宮の温存を望むかどうか・・・
ただし、良性でない可能性は相当に低いこと。
また、貧血があまりにひどく、状況によっては輸血の可能性があること。
かなり失血していたため、心臓への負担を軽減すべく点滴の水分で補っているということ。
しっかり説明してもらえたし、1年前の検査では悪性でなかったからそれほど怖いとは思わなかった。
ただ、プレゼンに間に合わないのが確定したことが無念。
夜に会社のスタッフが入院グッズを持ってきてくれた。
明日の提案を延ばせたら、と思ったけれど難しいらしい。
制作の指示をして、おまかせするしかなかった。